自治体?ノンバンク?創業企業でも利用できる公庫以外の融資制度はある?

資料をもとに会議するスーツの男女

【公庫以外の融資制度】

創業企業や中小企業が活用しやすい資金調達制度として、まずは日本政策金融公庫の融資があります。日本政策金融公庫の融資については以前にもご紹介していますのでそちらをご覧ください。

創業したばかりでも借りられる日本政策金融公庫の融資ってどんなものがある?

 

今回は日本政策金融公庫の融資以外でも創業企業や中小企業に活用の可能性がある制度をご紹介します。

それは自治体の融資制度ノンバンクです。

 

【自治体の融資制度】

全国の各自治体でも中小企業向けの融資を行っています。これは大きく二つわけられ、都道府県が行う融資市区町村が行う融資とがあります。

事業所所在地がどこであっても、基本的にはこの二つの制度を利用することができます。ですが各自治体によって用意されている融資制度は様々なため、まずはどんな制度があるかをチェックすることが必要です。

たとえば埼玉県では、創業融資として以下のような制度があります。

  • 新事業創出貸付

対象:開業直前から開業後5年未満の事業者

融資限度額:設備資金及び運転資金として1,500万円

期間:設備資金10年以内、運転資金7年以内

担保:不要

保証人:個人は不要。法人は代表者のみ。

 

上記の他、埼玉県では下記のような制度が用意されています(一部抜粋)。

  • 女性、若者経営者支援貸付

  • 設備投資促進資金

  • 経営革新計画促進融資
  • 経営安定資金

など

 

ただしこうした自治体の融資制度は、都道府県の融資制度にしても市区町村の融資制度にしても信用保証協会による保証が前提となっている点に注意が必要です。

信用保証協会による保証についてはこちらでご説明しましたが、信用保証協会の審査をパスしなければこうした自治体の融資制度も利用することが出来ないということです。

ですがこれにはメリットもあります。都道府県と市区町村とで信用保証協会が別の場合、都道府県の方で審査に落ちても、市区町村の方では審査に通るといったことも起こりうるのです。

そのため、どんな制度が利用可能なのかを広く理解することが大切です。

 

【ノンバンク】

ノンバンクとは文字通り銀行以外の金融機関で、銀行のような預金業務を行っておらず、融資業務をメインに行っている金融機関です。消費者金融、信販会社、クレジットカード会社などがこれにあたります。

銀行に比べると金利が高く、特に創業企業では利用することを避けるべきで、中小企業についてもノンバンクの利用はオススメしません。

さらに、決算書にノンバンクとの取引が載ってしまうと、銀行や日本政策金融公庫などからの評価が下がってしまうというデメリットがあります。評価が下がってしまえば、より融資を受けることが難しくなってしまいます。

しかし逆にいえば、これらの点にさえ気を付ければノンバンクも選択肢の一つとして頭の片隅程度にはいれておいた方がよいでしょう。

まず金利が高いため、多額に借りることは避けましょう。そして、決算書に載らないよう期をまたがず短期間での返済にしましょう。つまり「今月さえしのげば来月には大きな入金がある」といった、確実に返済可能でかつ危機を脱出するための最終手段としての活用であれば考慮にいれる余地があります。

 

【まとめ】

創業企業や中小企業にとっては、基本的にはまずは日本政策金融公庫の融資を模索することが第一ですが、自治体の融資制度やノンバンクなど日本政策金融公庫以外の融資も知っておくといざというときに役に立つときがくるかもしれません。

 

 

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