オーナー社長だと節税がしやすい?まずは青色申告から始めてみましょう

【オーナー社長】

法人のオーナー社長の場合、言葉はあまりよくありませんが、ある程度は経費を操作することが出来ます。

本来ならばご自身の懐から出して支払わなければならないものも、事業に関係するものであれば経費にすることが出来るのです。

つまり、本来であれば給料としてもらって所得税を支払い、その後の残った税引き後の手取り額から支払う必要があるものを、所得税を支払う前の税引き前の段階で支払うことが出来るのです。

所得税の最高税率は住民税もあわせると55%ですので、この最大55%もの税率を無視して支払うことが出来るので節税効果は非常に高くなります。

これは雇われ社長では難しいですが、オーナー社長であれば比較的取り組みやすい節税対策になります。

もちろん、会社と全く無関係のものをなんでもかんでも経費に出来るわけではないのでその点はご注意ください。

 

 

【法人の青色申告】

法人の確定申告には青色申告と白色申告の二種類があります。

簡単に説明しますと、きちんとした申告が青色申告で簡易な申告が白色申告です。

ですがほとんどの法人が青色申告をしていると思います。それは青色申告には税務上のメリットが多いためです。

実務上の手間も、青色申告と白色申告とでは、青色申告のメリットを覆すほどの差はありません。

では青色申告の場合にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

 

 

【青色申告の4つのメリット】

  • 欠損金の繰越控除

欠損金とは赤字のことです。

この欠損金を10年間繰り越しながら使っていくことが出来るのです。

例えば300万円の赤字が出たとして、その翌年の申告で500万円の黒字であれば、

500万円ー300万円=200万円

となり赤字部分の300万円をまるで経費のように使えるのです。

もし翌期の黒字が300万円未満と小さくて欠損金が控除しきれなかった場合でも、その控除しきれなかった残りの欠損金を10年間に渡って使っていくことが出来ます。

長期間に渡って黒字と赤字を相殺できるため、突発的・例外的な事象によって大赤字が出た年度があったとしても、翌期以降で回収することが出来るようになるのです。

 

  • 特別償却・割り増し償却

固定資産を取得するとその取得額は数年~数十年に渡って少しずつ費用化されます。

固定資産を取得した年に一気に経費処理できるわけではなく、こうした少しずつ経費処理していく方法を減価償却といいます。

この減価償却の方法は固定資産ごとに税法で決められていて、その決まった方法で行わなければならないため各年に経費に落とせる金額は決められています。

そこを一定の要件を満たすことで法定の減価償却よりも大きな金額を経費に落とすことが出来るのが特別償却や割り増し償却です。

さらに、中小企業の場合には30万円未満の固定資産なら取得年度にその全額を経費にすることができます。

法定の減価償却よりも大きな金額で経費処理できるため、より早い時期に経費処理を終えることが出来ます。

あくまで経費計上時期の違いなので各年を通じた税金の総額としては変わらないのですが、早い段階で経費処理を終えることで設備投資と回収のサイクルを早め、事業のスピードアップにつながります。

 

  • 税額控除

税額控除とは税金を減らすことが出来る制度です。

その時々の状況に応じて税額控除が租税特別措置法によって制定されます。

国の政策によって、企業に推奨したい分野に税額控除が設定されることが多いです。

租税特別措置法は対象期間が決まっていますので最新の情報を入手する必要がありますが、税金を直接減らす効果がありますので節税効果は高いです。

例えば設備投資を後押しするために税金が安く済む制度や企業の研究開発を後押しするために税金が安く済む制度などがあります。

 

  • 推計課税がされない

推計課税とは支払うべき税金の額を推定計算によって決定する方法です。

あくまで推定のため、実際の利益とかけ離れてしまうこともあり、税金が高額になるリスクがあります。

なぜ推計課税をされるかというと、申告に必要な資料がない場合に起きます。

青色申告ではそういった心配がないので、青色申告をしている場合には推計課税は原則行われません。

 

 

【青色申告をするためには】

青色申告をするためには事前に税務署に申請書を提出し、承認を受けなくてはなりません。

設立初年度の場合には設立後3か月以内、または設立事業年度終了日のいずれか早い日の前日までに申請が必要です。

設立初年度ではない場合には、申請をした翌期から青色申告が適用されます。

青色申告の承認を受けると法定の帳簿や記録の保存をしなければなりませんが、白色申告と大きく変わるわけではありません。

それ以上にメリットが大きいので青色申告の申請を忘れずに行っておきましょう。