債務超過や赤字でも借りられる!?事業再生支援を検討してみましょう
【事業再生支援】
今期も赤字、借入金の返済も苦しくなってきていてこのままでは廃業するしかない・・・と悲観する前に事業再生支援を検討してはいかがでしょうか。
日本政策金融公庫では事業再生を図る小規模事業者向けに融資を行っています。それが事業再生支援です。
業績がよろしくなく、借入金の返済にも苦労するようになってくると借入の条件変更を行うことでやりくりすることがあります。例えばより長期の借入金にすることで月々の返済額を減らして少しずつ返済していく場合などですね。
この方法だと倒産の危機は免れますが、返済に苦労しているということが分かってしまうため金融機関からの評価ではマイナスになってしまいます。つまり追加の融資を受けようとしても審査が厳しくなってしまうのです。
一方、そういった条件変更をしている企業でも借りることが出来る可能性があるのが日本政策金融公庫の事業再生支援です。
実はこの事業再生支援の対象者に下記一文が昨年から追加されました。
- 金融機関からの事業資金の借入について、弁済にかかる負担の軽減を目的とした条件の変更を行っている方
これによって過去に条件変更をしたことがある企業でも借りることが出来るようになったのです。
あらためて、利用するためのポイントをまとめます。
- 債務超過や繰越欠損計上があるものの企業再建が見込める
- キャッシュフローから返済能力が認められ、かつ、適切な経営改善計画が策定されている
- 民間金融機関や認定支援機関などによる支援態勢がある
つまり、債務超過でも赤字企業でも、改善する意思があり計画を策定しつつ、税理士などの支援があれば融資を受けることができるということです。
【融資金額】
では具体的にどんな融資が受けられるのでしょうか。
融資限度額:7,200万円(うち運転資金4,800万円)
返済期間:運転資金15年以内、設備資金20年以内
基本的な条件はこのようになっています。
実際には、利用者のうち約半数が1,000万円以内の融資を受けています。
1,000万円以内ですと融資も非常に受けやすいようです。
【融資を受けるためのポイント】
前述の通り債務超過や赤字企業でも問題はないのですが、業績改善傾向がみてとれるか、少なくとも業績改善への意思と計画がきちんと準備してある必要があります。
単純な当期純利益も大切ですが、キャッシュ・フロー、すなわち資金収支が重要です。返済することが可能な資金収支なのか、またはそういった計画があるか、が問われます。
業績改善計画でポイントとなるのは以下のような事項です。
- 現状分析ができているか。
⇒何が課題か整理されているか。これまで実行した対策はどんなものか。
- 収支改善にどう取り組むか。
⇒売上の拡大か、経費の削減か。そのためにどのような対策があるのか。
これらはお一人で考えていてもうまくまとまらない場合が多いため、税理士などの専門家の助言を受け客観的な改善計画を策定することをオススメします。
安易に廃業を検討することなく、こうした事業再生支援を活用して業績回復を目指していきましょう。
埼玉、群馬、茨城、栃木、東京などの関東圏を中心に当事務所(埼玉県久喜市)では事業再生融資支援を行っています。
また、無料で財務診断も実施しています。
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